京都の再エネ生情報

ストーブとほっこり子育て

ストーブとほっこり子育て

( 薪・ペレット)

薪ストーブを選ぶ

薪ストーブの前で鈴木さんが今の地に越されたのは5年前。今も大阪に勤めておられますが、里山に囲まれた箱庭のような今の町に惹かれ、住まいを移したそうです。住み始めたら、やはり山間部、冬は冷え込む広い家に石油ストーブでは無理があると感じられたそうです。また、周囲の雑木林は整備が行き届いておらず、問題になっていることを知りました。そんな鈴木さんが薪ストーブを選択されたのは、自然な成り行きだったのかもしれません。薪ストーブは主暖房に使っておられ、居間だけでなく2 階も含め、約50 畳の家全体を暖めています。購入当初は階段を通って暖かい空気が1 階より先に2 階を暖めてしまうことに悩まれたそうですが、簡単な工夫で解決できることに気付かれました。階段の昇降口にカーテンを付けて、空気の流れを調整したのです。このカーテンひとつが快適な居間暖房と家全体のぬくもりをもたらしてくれました。
階段の昇降口にカーテンを取り   付けてより快適な暖房空間に

子育てにも貢献

丁寧に積まれた薪薪ストーブは子どもたちにも大きな変化をもたらしました。近くの雑木林から薪を集めるのは家族の仕事になったのですが、子どもたちは薪を運ぶことを手伝い、薪をくべることまで自分の役割として覚えました。そうした身体や知恵を使っての作業は、子どもたちの自立心を育んだと、鈴木さんご夫妻は感じておられます。薪ストーブの管理は、子どもでも十分できるとのこと。火の状態を見て、外出するときにおき火になっていることを確認しさえすれば、頑丈な鋳物ストーブならば安全です。自分の目で確認して、できることを考え、行動すること。今大切な、子育ての基本かもしれません。
さて、家中を暖める薪の量はどのくらいでしょう。鈴木さん宅はクリーンバーン方式という二次燃焼効率の高い方式を採用されていますが、主暖房で朝と夜に使用し、薪は1日で3束ほどと、かなりの量を使います。しかし、妻さんは、いつも料理やピザを焼くのにも使っておられ、薪ストーブは、家族にとって、なくてはならないものとなっています。

詳細情報

機器の種類

メーカー :モルソー(デンマーク)/型式:7110CB /購入年:2008 年頃

設置にかかったコスト

約30 万円(煙突他工事費含めると100 万円弱)

薪の種類

広葉樹 クヌギ、リョウブ、サクラなど
針葉樹 立ち枯れのマツ

薪の入手方法

雑木林で採取

薪の保管方法

割って積む

機器の使用期間

11 月~ 4 月までの6 ヶ月間

一冬あたりの燃料消費量及び燃料代

薪 1 日約3 ~ 5 束

居住形態(戸建てor 集合住宅)

戸建て

暖房する空間の広さ(畳何畳分)

50 畳(2 階含む)

併用している暖房機器

こたつ

取材後記(村山起久子)

ストーブのありがたさに感激された鈴木さんは、仕事の合間にストーブの購入先に協力し、メンテナンスや取扱いのサポートまでお手伝いをされたこともあったそうです。子育てや人とのつながりなど、薪ストーブがもたらす温かいお話を伺い、羨ましくも、ほっこり温かな気持ちになって帰路に着きました。

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