京都の再エネ生情報

炎から伝わる兄弟の暖かさ

炎から伝わる兄弟の暖かさ

(伊藤弘さん 京都市 薪・ペレット)

薪ストーブ設置のきっかけ

煤けがまったく見られない室内7年前に住宅を新築の際、兄弟からお祝いの品の希望を聞かれ、家族と相談の上「薪ストーブ」を所望。森林に囲まれ
た環境(木質資源が豊富という認識)と、薪ストーブが醸し出す家庭のぬくもり、友人たちとの車座の団らん風景などが相俟ったのが動機となりました。
施工費を含めると高額投資となると知り、中古品で対応。美しい炎から、兄弟の暖かさが伝わってくる薪ストーブライフをエンジョイしています。

囲炉裏を忘れたカナリア

家の全景当初は安価な薪を使用し、熱効率の悪さ、煙、タール、スス、灰にまいりました。薪の種類と乾燥の重要性を知り、購入先を変え、乾きのいい広葉樹(6 ~ 8 ヶ月乾燥した良質のカシ、ナラ)を使用するようになりました。火の起き具合、楊貴妃のような美しい炎、灰までも申し分なし。薪代は一束200円から3 倍になりましたが、労力とストレスから解放され、笑顔です。外国製ストーブとは!昔の囲炉裏ムードを忘れたカナリアでした。

ロハスな生活

酒のお燗、スルメ焼きを楽し めるエコ意識は大切ですが、高齢者家庭としては経済性も考えなければなりません。夫婦で仕事に出かけることもあり、朝は即暖性の石油ファンヒーターを併用。化石燃料は安価で手間いらず。これは本音。でも地産地消、森林資源の活用、里山保全など、地球温暖化防止などを意識した生活が基本。
「薪ストーブ」は家族の会話が弾む精神的健康(癒し)空間を演出してくれます。ロハスなライフスタイルを実現している伊藤さん、取材当日は庭木の剪定作業をされていました。「枝木を自然乾燥させ、燃料の自給自足といったら、大袈裟ですね」と快活に笑っておられました。

詳細情報

機器の種類

メーカー :モルソー(デンマーク)/購入年:2006 年

設置にかかったコスト

設置費用約65 万円(施工費込み、本体は中古)

薪の種類

カシ、ナラの切れはし

薪の入手方法

軽トラック単位で買い出し

薪の保管方法

住宅に付随している薪小屋兼物置

機器の使用期間

12 月~ 4 月

一冬あたりの燃料消費量及び燃料代

約3 万円弱

居住形態(戸建てor 集合住宅)

戸建て

暖房する空間の広さ(畳何畳分)

14 畳(吹き抜け造り)

併用している暖房機器

石油ファンヒーター

取材後記(芳賀徹也)

取材に行く前、事前研修で説明を聴きながら(遠い昔の)暖炉・囲炉裏生活を回想していた。焚き付けにする「杉っ葉ひろい」、火をつけたり移したりする「付け木」、火を起こす「火吹き(竹)」、消し炭、節で往生した薪割り。このとき既に、取材は伊藤さんにさせていただこうと決めていました。
取材を通して、環境ボランティアなどと称している自分がおこがましく感じました。伊藤さんがロハス生活を実行しておられるのを垣間見て、自分がマンネリになっているのではないか、反省させられました。
伊藤さんの当意即妙な会話を楽しませていただいた、あっという間の3 時間でした。取材に快く応じていただき、その上刺激というお土産をくださった伊藤さんに感謝・感謝!!

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