京都再エネコンシェルジュ

横井剛さん

京都再エネコンシェルジュインタビュー

klers 合同会社(京都市北区)の京都再エネコンシェルジュ・横井剛さんにお話をお伺いしました。

ココロ豊かに暮らす(klersクラース)

住宅街の一角にあるklers

住宅街の一角にあるklers

北区の大徳寺より北の閑静な住宅街にklers合同会社はありました。「Kyoto Living & Energy Renovation Servisを略してklers。そして、社是は『ココロ豊かに暮らす(クラース)』。再生エネルギーの普及は、よりよく暮らす(クラース)ためのミッションです。」と語るのは、京都再エネコンシェルジュであり、代表取締役の横井剛さん。以前は、太陽電池メーカーでFIT(固定価格買取制度)初年度から設備を収める仕事を手掛け、独立して2017年に7月にこの会社を立ち上げられました。太陽光発電や蓄電池で生活の中のエネルギーを再生可能なエネルギーへ変え、脱炭素社会に貢献したいと、事業を展開されています。現在は、FIT関連の産業用から住宅用までのソーラー発電システムと蓄電池の販売や、自転車を止める可搬式のラック(町のサイクルラック)『RODAN』や、コロナ禍で検温から消毒液ポンプや空間除菌を1台でこなすオールインワン機械の『バリアミスター』の販売など、事業を拡げられてきています。どれも、人が心豊かに持続可能に暮らすために繋がっているアイテムであり、まさにSDGsに取り組む会社であると感じました。

移動可能な可搬式の自転車ラック

移動可能な可搬式の自転車ラック

再エネは未来を照らす光

横井さんがこの業界に関心を持ったきっかけは、2000年代にヨーロッパに駐在していて、風力発電やソーラー発電の広がりを目の当たりにしたこと。あの頃から、向こうでは風車が並び始め、「これで電気ができるんだ!」と、とてもクリーンなイメージを持たれたそうです。そして、気候変動やCO2のことが活発に騒がれるようになり、「これから再生可能エネルギーがビジネスにもなり、世の為にもなる。」と、未来を照らす光のように感じたそうです。帰国後にちょうど太陽電池メーカーの求人があり、営業職として採用されました。それでも、「技術が分からないと営業にならない」と、知識を増やしながら、経験を積んでいかれたそうです。

どんな相談にも回答を出す!

経験を重ねるうちに、様々な技術を持つスペシャリストと出会い、ネットワークを広げていかれました。今では、太陽光その道10~20年のプロから、屋根屋や大工、大手電機製品メーカーのOBなど様々なスペシャリストとチームを組んだり、連携したりすることで、顧客からの様々なニーズにこたえているそうです。「ご自宅の屋根で太陽光発電をしたいと少しでも考えておられるなら、ご相談いただければ、必ずソリューション(回答)を出します。京都市内は景観地区もあるので、そこも確認しながら専門家のチームワークも活かして最良のソリューション(回答)をご用意します。今年は、コロナがあって、例年よりも経営が厳しいでが、それでもSDGsや脱炭素への関心が中小企業まで下りてきているのを肌感覚で感じています。太陽光発電は、冷蔵庫などの家電の様にまだまだ気安く買えるほどの値段ではありませんが、シミュレーションで計算して長期間の損得を判断していただけます。未来への投資にもなりますよ。ぜひご相談ください。」

スタッフの方との写真。右側が横井さん

スタッフの方との写真。右側が横井さん

よりよい未来へ

「今後は、耕作放棄地や過疎化の進んだ地域でのソーラーシェアリングなど、農業とのコラボを期待しています。農作物の中には、太陽の光が多すぎると、成長の害になるものもあり、その上に太陽光発電を設置しても育てられます。高齢化で農地を売りたい人や、若い就農希望者など、農業を取り巻く環境に、再生可能エネルギーで発電収入があげられるようになれば、再エネの普及だけでなく、荒れ地対策にもなります。特に収入がゼロからの新規就農者に定期で収入が確保できるようになれば安心材料になります。そして、そのソーラー発電は、地域の非常用電源にもなりえるんです。農地からの変更も20~30年といった期限付きでもいいので進めてほしいと思っています。」
仕事をしていて達成できたことってありますか?と質問をすると、「まだ道半ばですが、太陽光発電を設置し、発電が開始された時にお客様が喜び、1年後に『設置して良かった。』と話してくれると、とても励みになります。klersの目指すゴールは、皆さんの生活がよりよくプラスになっていること。SDGsと歩調を合わせて、よりよい未来へ向けて頑張っていきたいです。」とお答えいただきました。

(取材:2020年12 月23日)

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