京都再エネコンシェルジュインタビュー
株式会社コヒガシ(京丹後市)の京都再エネコンシェルジュ・小東直幸さんにお話をお伺いしました。
不動産も含めたワンストップが可能。移住の方にも好評!
メインは建築事業だけれども、不動産や解体の事業もしているという小東さん。「うちには大工もいますし、不動産もしているので、火災保険の取扱などもあります。中古住宅付きの土地を購入された方がリノベーションをしてお住まいになる。古いお家を解体されて土地を販売される。そういったときに、あちこち行かずにワンストップで手続きをしていただくことができます」。
お客さまは、小東さんと同年代の30~40代の方が比較的多いとか。「子どもさんができて、新築やリフォームを考えたいという方が多いですね。京丹後に移住をされる方のお手伝いをすることもあります」。特に移住の方からは、一か所でできるのはありがたいと好評で、実績を積んでおられるそうです。
建築事業では、もちろん新築も手掛けておられますが、多いのがリノベーションとのこと。「リノベーションはけっこう難しい。今ある間取りを活かしつつ、耐震や断熱や日当たりなども考慮しつつ、新しい提案をする必要があります。なので、積極的でない業者さんもおられるようですが、うちは得意としています」。リノベーションといっても様々な形があり、既存の住宅をまるで新築のようにしたり、古民家の良さを活かしたりと、幅広く実施されています。
リノベーションのポイントは、水回りと断熱
リノベーションを提案される中で、小東さんが最近注目されているのがお風呂だそうです。「古いお家に住まわれている方は、冬にお風呂がとても寒いとおっしゃることが多いです。京都の北部は冬は寒い。風呂桶からなかなか出られないと言われる方もおられますね。寒い地域は心筋梗塞での死亡率も高いし、ヒートショックのこともあるので、断熱は最低限きちんとしないといけないと思っています。それに、断熱をしっかりすることは快適性にもつながりますので大切です」。
お風呂一つとっても、様々な製品があるそうです。「タイル仕上がり、ホーローなど、様々な素材があり、断熱性能も全然違います。もちろん値段も様々です。安い製品を入れて安く済ませてしまうこともできますが、良いお風呂にしたら毎日が気持ち良い。お客さまのお話を丁寧に聞いて、お好みや予算に合わせた提案ができるようにしたいです。日々、製品情報などにもアンテナを張っています」。もちろんお風呂以外にも、キッチンなど様々な設備についても気を配ってご提案されているそうです。
SDGsと資源の再利用
小東さんは、昨年末まで青年会議所の代表をしておられました。「青年会議所ではSDGsに取り組んでいました。その延長上で、今でもエコのイベントに顔を出したりしています。環境のこともしっかり勉強して、お客さまに最善の提案ができるようになりたい。脱炭素は当たり前になってきていると感じています。今やっている空き家の流通や、家を継続的に使えるようにするリノベーションも、SDGsに関係すると感じています」。
資源の再利用は大切だと感じておられるそうです。「家に愛着があるけれども、ご事情があって解体しなければならないという方もおられます。昔の家には良い木材が使われていることも多く、普通に解体してしまうと重機で潰してすべて産業廃棄物になる。それは本当にもったいないです。うちでは、解体をするときに良い木材があったら丁寧にクレーン車でおろして、リノベーションの材料として使わせていただくこともあります」。再利用できるかどうかは見てみないと分からないから難しいんですけどね、と小東さん。
さらに、チャンスがあったらこれから取り組んでみたいことについてもお話をしてくださいました。「中古住宅の売買の際に、家財を一緒に処分することがあります。まだ使える道具や食器なども混じっていますが、捨てられてしまいます。でも、きっと欲しいという方もおられる。そこをマッチングできる仕組みがあったらなあと考えています。なかなか難しいですが、そういうことができたらいいですね」。
これからは「リノベも太陽光!」
再エネ設備についてお伺いすると、小東さんのご自宅にはペレットストーブがあり、お客さまのお家にも何軒も設置されてきたそうですが、今は太陽光にも注目をしているとのこと。
「今、新築の場合は国がZEHを推奨していますよね。リノベーションをするときも、新築と同じように良い家づくりをしていく必要があると思っています。そうすると、リノベーションだってしっかり太陽光発電を検討した方が良いのでは。もちろん新築よりもリノベーションで検討することの方が難しいことも多いですが、お客さまのご都合にあわせて提案できればと思っています」。
(取材:2022年3月16日zoomにて)