確かに、木質ペレットは、機械で木を粉砕してそれを圧縮して製造しますので、製造エネルギーが必要です。また、輸送にもエネルギーが必要です。いくら燃焼時はカーボンニュートラル(P.16 参照)といっても、果たして本当に温暖化対策になるのか、疑問に思われるかもしれません。
しかし、安心してください。
京都市内産の「京都ペレット」のライフサイクルCO2 分析結果1 からは、灯油などの化石燃料に比べて、二酸化炭素排出量は圧倒的に低く、明らかに温暖化対策になることがわかっています(グラフ)。
他地域での研究結果2,3でも同様の結果が出ています。
1 長井翔太朗・橋本征二, 2016,「木質ペレット利用推進による環境保全・地域活性化の効果検証」,『第11回日本
LCA 学会研究発表会講演要旨集』
2 赤堀周平・小出理博・長崎真由・服部順昭,2012,「国産木質ペレットのライフサイクルアセスメント評価」,
『第7 回日本LCA学会研究発表会講演要旨集』pp.60-61
3 古俣寛隆・折橋健,・石川佳生・一重喬一郎・服部順昭,2010,「北海道産木質ペレットのライフサイクル
アセスメントによる環境影響評価」,『木材学会誌』Vol.56 No.3 pp.139-148