京都の再エネ生情報

東日本大震災復興支援で活躍したペレットストーブ

東日本大震災復興支援で活躍したペレットストーブ

(用澤修・愛子さん 南丹市 薪・ペレット)

関心のあった木質バイオマス利用ストーブとの出逢い

愛子さんとペレットストーブ坂本龍一さん代表の「モア・トゥリーズ」は、東日本大震災で甚大な被害を受けた岩手県陸前高田市に隣接する住田町の木造仮設住宅にペレットストーブを設置しました。それは林業再生のために製作された「MT-311 SUMITA( さいかい産業)」という小型FF 式自然対流ペレットストーブです。
東北の復興支援に何度か通った用澤さんは、「東北復興と森林再生」のために開発されたこのペレットストーブをすぐに購入、2011 年秋より南丹市のご自宅に設置されました。タテ長の大きな窓から見える炎は、身体も心も温かくするそうです。

優れもののMT-311 SUMITA

ペレットペレットは小さな円筒状に成型加工されているので、運搬や取り扱いが容易なうえ、乾いているので着火性にも優れています。また含水量が少なく圧縮されているので大きな発熱量が得られます。MT-311 SUMITA は、ストーブの上面も熱くなるので、お茶を沸かしたりシチューをじっくり煮込んだりできるのがうれしいとのこと。また自然対流式なので、温風ファンヒーター式のような排気ファンの音がなく静かでいいとのことでした。

タフな使い方でも故障知らず

メンテナンスの様子用澤さん宅のペレットストーブは、24 時間稼動の日もしょっちゅう。寝ている間も火を絞って稼動させておきます。朝起きると陽だまりのような暖かさがあり、目覚めもすっきり。日中は火を強くして使用します。
メンテナンスは、シーズン終了後の煙突や本体内側のすす落としくらい。使用中はペレットから出た破片や粉がペレット送りのチューブにつまらないように注意するくらいで、故障知らずのタフなストーブだそうです。

詳細情報

機器の種類

メーカー :SAIKAI /型式:MT-311 SUMITA /購入
年:2011 年

設置にかかったコスト

本体価格:19 万8 千円 当時補助金制度はなかった

ペレットの種類

全木ペレット、原材料は国産材

ペレットの入手方法

自宅から10km 程度のところにある森の力京都株式会社より購入

ペレットの保管方法

屋内に積み上げて保管

機器の使用期間

11 月~ 3 月までの5 ヶ月

一冬あたりの燃料消費量及び燃料代

1t、4 万5 千円

居住形態(戸建てor 集合住宅)

戸建て

暖房する空間の広さ(畳何畳分)

14 畳

取材後記(田中良興)

用澤さん宅には、ペレットストーブ、薪ストーブ、薪ボイラーなど自然エネルギーを利用した機器がたくさんありました。また二酸化炭素の吸収機能を高めた健康な森に修復するための下刈りや間伐等の森林保全活動や森林活動を通して地域の子どもたちへの環境教育に尽力されているそうです。
用澤さんの森林環境に対する一貫した姿勢が、化石燃料のように大気中の二酸化炭素を増加させることがないペレットストーブや薪ストーブの利
用に行きつくことがよくわかりました。
「ペレットストーブ導入のきっかけはいろいろでしょうが、今問題になっている地球環境を考えると、胸張って使える機器です。」という言葉が印象的でした。

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