初期プランに再エネ設備を!プロジェクト資料の発電単価の計算根拠
(A)おひさまのめぐみを使って自宅の屋根で作る電気 20円/kWh (発電単価)
(B)火力発電などで作るこれまでと同じ電気 26円/kWh(買電単価)
- Aの「20円」は、統計データを参考に、太陽光発電システムの価格40万円/kW、設備利用率13.4%、設置規模4kW、発電期間20年間、発電期間中のメンテナンス費用30万円(パワーコンディショナー交換費用や点検費用)と想定して、「メンテナンス費を含む総費用」を、「20年間の総発電量」で割って算出した単価です。なお、この数字には利子は含んでいません。仮に年利1%、35年間のローンによって購入した場合、利子を含む単価は23.4 円となります。
- この20円という数字は、上記のように単純計算した発電単価です。金銭的に元を取れるかどうかを示すものではありません。自宅で使いきれない電気は、蓄電池(通常の太陽光発電システムには含まれておらず別売)に貯めるか、電力会社に販売することになります。売電単価は、平成29年度設置の場合には28円/kWh、平成30年度設置の場合には26円/kWhと決められており、法律によってこの価格での売電が10年間保証されています。つまり当初10年間は試算結果の「20円」よりも高い価格で販売することができます。一方で、11年目以降の買取価格は決まっておらず、大きく下落する可能性があります。これが投資回収年数に大きな影響を与えます。
- Bの「26円」は、家計調査年報(平成28年)をもとに、近畿地方における直近3年間の2人以上世帯の「支払い電気代」を「消費電力量」で割って算出した単価です。将来的には、購入価格は燃料価格等の影響で大きく変動する可能性があります。